2020年1月にポーラの社長に就任された及川美紀さん。
大学や学歴に注目が集まっています。
実は、及川美紀さんは入社後すぐに出向させられるという経歴の持ち主。
同じ会社の男性と結婚されたことが出向の原因だったといいます。
及川美紀さんの経歴を見てみると、決して平坦なものではありませんでした。
また、高校時代の及川美紀さんの成績の下から数える方が早いという状態だったそうです。
そんな及川美紀さんが大学卒業の学歴にこだわった原因はなんだったのでしょうか。
今回は注目の女社長・及川美紀について、わかりやすくお伝えします。
及川美紀(ポーラ社長)の経歴は?
株式会社ポーラの及川 美紀社長にご賛同頂きました。ポーラさまは、地域社会活性化の活動の一環で女性のエンパワーメントの取り組みをされています。メンバーになっていただけること、大変心強いです。今後の協業を大変楽しみにしています。 pic.twitter.com/gxn41C2ZJq
— 30% Club Japan (@30percentclubJ1) August 4, 2020
「ポーラ」といえば、東京都品川区に本社を置く、女性用の化粧品メーカーです。
グループ全体の売り上げ高は国内化粧品メーカーの中で第四位を誇ります。
及川美紀さんは2020年1月1日から社長に就任された女性です。
これまで、商品企画部長としてヒット商品を世に送り出し、ブランドイメージと企業価値の向上につとめてこられました。
及川美紀さんは、1991年にポーラ化粧本舗、現在のポーラに入社されています。
入社後まもなく販売会社に出向。
埼玉のエリアマネージャーを任されることになります。
そののち商品企画部門へ。
キャリアを積み、2012年からは商品企画・宣伝担当の執行役員に就かれています。
さらに2014年からは商品企画・宣伝・美容研究・デザイン研究担当というポーラの中枢を担う部門の取締役に就任されています。
入社以来、現場でのプロジェクトの推進力や実行力について高く評価されており、ポーラのさらなる成長のために、国内の事業基盤の構築と新たな成長戦略を計画・実行できる人物であるとして、社長に起用されることとなりました。
及川美紀(ポーラ社長)の年収は?
及川美紀さんの年収について調べてみましたが、公開はされていませんでした。
日本の社長の平均年収は、4,381万円という調査結果が出ています。
もちろん資本金や事業の規模によって開きはありますが、及川美紀さんの場合は、社長に就任されたばかりですので、社長としての役員報酬はこれからということになります。
及川美紀(ポーラ社長)の学歴は?
出身大学
及川美紀さんは1991年に東京女子大学文理学部英米文学科を卒業されています。
三陸海岸の港町、宮城県石巻市から単身上京し、大学の寮である茜寮に入られます。
一人で生活しなければならないという不安もある一方で、寮の仲間にも恵まれ、バブル絶頂の中、勉学にアルバイトにサークル活動にと大学生活を存分に謳歌されたといいます。
自身の大学生活を振り返って、
「人生の船出の準備期間としてはこれ以上ない充実したものになりました」
とコメントされています。
英米文学では特に女性文学をたくさん読まれたとのことです。
中世から現代にいたるまでのさまざまな女性の人生観に触れることは、自立を目指す及川美紀さんに大きな影響を与えたといいます。
出身高校は?
及川美紀さんの出身高校については明らかにされていません。
すでにご紹介したとおり、大学進学にともない、故郷である石巻から上京されていますので、高校は地元の学校に通われていたものと思われます。
ちなみに、及川美紀さんのお父さんはサラリーマンでしたが、彼女が小学三年生のころに会社を退職され、石巻市でお商売を始められたそうです。
ただ、そのお商売はあまりうまくはいかなかったそうで、及川美紀さんのお家の経済状態は決して良いものではありませんでした。
そのため、予備校の夏期講習や冬期講習を受けるためのお金は、家庭教師や皿洗いのバイトをして自分で稼いだといいますから、相当な苦労人ですね。
及川美紀さんが通われていた高校からは、年に国公立大学に進学する人も四、五人はいるものの大学進学者は決して多くなく、卒業後は就職するという人も多かったといいます。
及川美紀さんも学校の先生に大学に進学したいと相談したところ、笑われてしまったといいます。
そのころの及川美紀さんの成績は、学年230名中203番という、いわゆる落ちこぼれ状態だったそうです。
その状態から一念発起して猛勉強をし、見事、東京女子大学に合格されました。
及川美紀さんが大学への進学を強く希望したのは、女性が社会的に安定した職を得て自立するためには、大卒というスキルは必要だと感じたからだとおっしゃっています。
お家が経済的に余裕があったとはいえなかったために余計にそのように感じられたのかもしれません。
東京の大学を選ばれたのも、田舎で稼ぐことは難しいというのをご両親の様子を見て、肌で感じておられたといいます。
東京女子大学には、地方出身者用の寮もあり、生活費がそれほどかからないということもあり、及川美紀さんにとっては都合の良い大学でした。
また、大学から奨学金をもらって通われたということです。
及川美紀(ポーラ社長)の年齢は?
及川美紀さんは1969年1月11日生まれで、現在51歳です。
すでにご紹介したとおり、大学卒業後ポーラに入社されていますが、入社後わずか一年で販売会社に出向されています。
当時、管理職でもない若手社員が関連会社に出向するというのは異例なことだったそうです。
実は、及川美紀さんの結婚相手が同じ部署の方だったことが出向の原因だったといいます。
夫婦を同じ部署に配属するということはできないということで、当時の上司から及川美紀さんは、はっきりと、旦那さんの方が必要だと言われてしまったといいます。
埼玉の販売会社への出向が決まったときは「なぜ私が?」という思いになったとおっしゃいます。
自分の夫と比べられ自分が負けてしまったという思いにかられたといいます。
同期の方からも、「私なら辞める」「プライドは無いのか」といった言葉をかけられたそうです。
ただ、出向先の社長からは、
「君でよかったよ。みんな喜ぶと思うよ」
と歓迎され、「必要としてくれるところがあるのなら、自分の力を試してみよう」と腐らずにがんばったといいます。
及川美紀(ポーラ社長)が女性初社長に就任した理由は?
埼玉県の事業所で実力を発揮し、成績を全国二位まで押し上げた結果を受けて、本部の花形部署である商品企画部長に抜擢されることになります。
本社に戻るのは、実に17年ぶりのことでした。
これまで販売する側だった及川美紀さんが、今度は商品を作る側に回ることとなりました。
商品企画部長として現在まで続くヒット商品を作るなど、ここでも辣腕ぶりを見せることになります。
商品企画部長を8年続けられた後は、宣伝に関することやデザインの研究もしたいということで、43歳のとき執行役員になられています。
その後、45歳で取締役に就任されています。
ポーラのさまざまな部署での活躍、また、それぞれの部署でのリーダーシップぶりが認められ、女性としては初の女社長に大抜擢されるはこびとなりました。
及川美紀(ポーラ社長)に対する世間の声は?
ポーラにとって女性初の社長であるということ、また、販売部門、商品企画部門、宣伝担当などさまざまな現場を知っているということで、その現場推進力、計画実行力に大きな期待が寄せられています。
2019年4月末のデータで、全国の女性社長の割合は7.9%。
毎年少しずつ増えてはいますが、まだまだ女性社長の割合は多いとはいえません。
仕事の世界ではまだまだ男性優位といえる日本ですが、及川美紀さんが目指した「女性の自立」「女性の地位向上」「女性ならではのリーダーシップの発揮」など、彼女の挑戦は始まったばかりといえそうです。
まとめ
- ポーラの新社長、及川美紀さんは現在51歳。東京女子大学卒です。
- 高校時代はあまり成績の良い方でもなく、ご家庭の経済状況も良いとは言えませんでしたが、女性の自立には大卒ののキャリアが必要と険しい道を歩まれてきました。
- ポーラに入社後は、販売営業所に出向を言い渡されます。
- その後、さまざまな部門を経験し、そのリーダーシップが買われて社長に抜擢されました。
- 初の女性社長、プロジェクトの推進力などその手腕に期待が寄せられています。