2021年10月日本テレビ新ドラマ『二月の勝者』が始まりますがモデル塾や志望校はどこなのか?ということに注目が集まっています。
『二月の勝者』は、中学受験がテーマとなっており、難関校の合格を目指す小学生が集まる学習塾がモデル塾になります。
中学受験と言えば、SAPIX、四谷大塚、日能研と有名塾ならこのあたりかなと言った感じです。
志望校なども実在する学校をイメージさせており、想像するだけでも大変面白いです。
原作は漫画ですが、まだ最終回を迎えていません、ドラマではどんな中学受験が描かれるのか楽しみですね。
二月の勝者モデル塾は?
主人公である伝説の塾講師黒木の勤める学習塾は「桜花ゼミナール」という名前です。
ただ、この桜花ゼミナールは特定の塾がモデルになっているわけではないと作者である高瀬志帆さんが自身のTwitterではっきりと公言されています。
ありがとうございます!桜花ゼミのモデルは複数の塾の複合型で特にどことは決めてないのですが、似ているのですね。嬉しいです。取材は連載前に2年弱、沢山の塾、沢山の方々にご協力頂きました。今も取材は続行しながら描いてます。今後ともよろしくお願いいたします🤲 https://t.co/oLoa5vtfu0
— 高瀬志帆@「二月の勝者」11集4月発売予定 (@hoshi1221) November 12, 2018
特定の学習塾がモデルではなく、いろいろな塾のあるあるを一つにした架空の塾というのが真実のようです。
そうした方がかえってリアリティが増すようですね。
たとえば、成績によって席順が決まるというのは、有名な日能研のスタイルです。
また、黒木がもともと勤めていて、桜花ゼミナールのライバル塾であるフェニックスという塾の名前は、SAPIX(サピックス)から命名されています。
その他、四谷大谷や栄光ゼミナールのスタイルがモデルになっているのではとの見方もあります。
また、正月特訓の様子や塾生がシュプレヒコールを行う様子は、早稲田アカデミーをモデルにしているのではと言われています。
特定の塾をモデルにしてしまうと、その塾の広告になってしまったり、突拍子もない設定を設けてしまうとその塾からクレームが入る可能性がありますが、どこかわからない架空の塾にしているのも納得いきます。
ということで、桜花ゼミナールとフェニックスには特定のモデルは無く、いろいろな学習塾のハイブリッドであるということがわかりました。
二月の勝者志望校のモデルはどこ?
一方、登場人物たちが目指す志望校も、ありそうでなさそうな学校名となっています。
作品に登場する学校名前と、おそらくそのモデルとなったと思われる学校の名前を紹介します。
浦佑星の志望校のモデル校は?
まずは、作中に登場するサッカー少年、三浦佑星が志望校として目指している学校です。
- 園学院大中→國學院大學久我山中
- 日照大第二中→日本大学第二中
伊東章太郎の志望校のモデル校は?
次に、地味なキャラとしておなじみの伊東章太郎の志望校です。
- 東英大附属白金→モデル:東海大附属高輪台
- 日照大附属杉並→モデル:日本大学第二中
また、首都圏で男子中学の頂点といわれる筑駒中や「御三家」と呼ばれる開成中、麻布中、武蔵中は実名で登場しています。
その他、神奈川県のトップ校として登場する聖栄中は聖光中も光栄中は栄光中をモデルにしていると思われます。
駒澤西方中は駒場東邦中、海上中は海城中がモデルというのはわかりやすいですね。
また、早稲田大学は実名で登場していますが、早稲田中は早米田中という名前に変わっています。
柴又中は芝中、攻卵社中は攻玉社中、輝星中は暁星中をモデルにしていると思われます。
さらに千駄ヶ谷学園は、音が似ている世田谷学園をもじっていますね。
また、修学院中は学習院中のもじりでしょう。
一方女子中の方はというと…
こちらも、いわゆる「御三家」である桜蔭中、女子学院中、雙葉中は実名で登場しています。
神奈川県のトップ校、フィリス中はフェリス中をもじったもの。
黒薔薇学園は白百合学園をモデルにしていますね。
以下、2月の勝者で登場する学校とモデルになったと思われる学校の組み合わせです。
- 豊島園女子中→豊島岡女子中
- 鳩友中→鴎友中
- 領栄中→頌栄中
- 宵の星中→浦和明の星中
- 西洋西部中→東洋英和中
- 帝都女学館中→東京女学館中
- 昌川女子中→品川女子中
- 光花女子中→光塩女子中
- 湧泉女学園中→恵泉女学園中
- カトレア女子中→カリタス女子中
- 聖リンドウ女子中→聖セリシア女子中
おもしろいところでいうと、馬武立(まぶだち)学園は普連土(ふれんど)学園のもじりだと思われます。
わかりやすいものから、ややわかりにくいものまで、ありますが実在の学校の名前の音をまねたり、漢字の順番を変えたりして作中に登場させています。
二月の勝者の名言は?
「二月の勝者」には、さまざまな名言が登場します。
これは、お金をかければかけるほど合格する可能性が上がっていくということですね。
質のいい塾や教材を購入すればそれだけ合格可能性が上がるというのですから、まさに課金ゲームといえますね。
その課金ゲームにお金を出すのは紛れもなく親ですよね。
プレーヤーである子どもの教育にお金を出すのは親ですから、まさに親はスポンサーであるというわけです。
そして、中でも最もインパクトのある名言は、作品の最初に登場するこの言葉です。
子どもの教育に十分なお金をかけることができるかということと、どれだけ子どもの教育に真剣になることができるかということを問うている言葉ですね。
実は、この言葉には元ネタがあるようです。
この言葉の元になったのは、開成中学の校長先生の言葉だといわれています。
「おまえらが合格できたのは、一に母親の狂気、二に父親の経済力、三におまえらの力。だから調子にのるな。」
これは、開成中学の校長先生がある年の入学式で生徒たちに言っていた言葉だとのこと。
漫画の連載が始まるよりも前の2012年のあるブログに書かれていたものです。
言葉は乱暴ですが、受験にトライして合格することができたのは両親のおかげだから、感謝してあまり自信過剰にならないようにというメッセージだと読むこともできそうですね。
長い受験勉強のモチベーションをどこまで長く持続できるかということですね。
この言葉を信じれば、前の日まで勉強をがんばろうという気持ちにもなりますね。
逆を言えば、模試でいい点をとったからといって油断していると、すぐに追い抜かれてしまうともいえます。
ドラマでは、第1話で登場した言葉です。
黒木が、サッカー選手になるよりも、コツコツ勉強して有名中学に入学する方がよっぽど確率が高いというシーンで放った言葉です。
「勉強は才能ではない」という意味にも取れますね。
ドラマでは、第2話で登場した言葉です。
成績の悪いクラスは、とりあえず通って、授業料さえ落としてくれればいいという意味で放たれた言葉です。
しかし、一方で黒木は全員を志望校に合格させるとも言い放っています。
さて、黒木はどうするつもりなのでしょうか?
東京都の公立中高一貫は増えていますが、一方で私立中高一貫校でも高校からの受験を取りやめている学校も多くあります。
高校からがんばるのでは遅いということなのですね。
中学受験で死ぬほど勉強して、目当ての中学に入ることが出来れば、そのあとは自分のしたいことをする時間を確保しやすいという意味ですね。
こちらは、灰谷先生のセリフです。
現実にはこんなことは無いと思いますが、ちょっとどきっとしてしまう言葉です。
それくらい、成績は重要だということが言いたいセリフですね。
スポーツや芸術の特技は褒めてもらいやすいのに、どうして勉強ができるという特技は褒めてもらいにくいのでしょう。
恐らくスポーツや芸術は加点で見てもらえて、勉強は「どこができていないか」という減点法で見られることが多いからでしょう。
テストで90点を取っても、どこの10点分ができていないのかと見られて、そこを叱られるので、勉強ではいつまでたっても褒めてもらえないというわけです。
ドラマでは第3話以降で登場する言葉だと思われます。
ライバル塾に転塾した花恋に対して黒木が言い放つセリフです。
自分が目立つところでしか輝けないのだから、桜花に戻って来いという意味です。
柳楽優弥さんがこのセリフをどんな感じでいうのか楽しみです。
このように、心に突き刺さる名言が多数登場する二月の勝者!
中学受験生を持つ親なら必読と言われるのも納得ですね。
二月の勝者中学受験の醍醐味は?
漫画『二月の勝者』の見どころは、その情報量だといいます。
とにかく参考文献が多用されていて、読者を納得させる理論や数字がたくさん出てきます。
中学受験にはどれくらいのお金がかかるのか、中学受験に挑戦した子のどれくらいの子が合格するのかなどなど。
これから中学受験に取り組もうという人にはとても勉強になる内容になっています。
ただ、単なる中学受験のHOW TO漫画ということでもありません。
志望校を自分で選ばず、親のいうままに受験をして挙句、中学に入ったあと引きこもりになってしまったという、黒木の元教え子が登場します。
黒木は、その子が外の世界に出てきたときに勉強に苦労しないようにと、今もその子に勉強を教え続けています。
もちろん、中学受験に合格することは大事なことですが、それ以上に大事なことは中学に進学してからどう学ぶかということ。
黒木たちは中学受験に成功するための請負人ですが、そのあとのことは本人たちが本気になるしかないと言います。
夫婦で意見が分かれている家庭や、家ではスマホゲームばかりしている父親などなどさまざまな親が登場します。
結局は、親と子がどのように向かい合うべきなのかということが物語のメインテーマになっていきます。
ともすれば、盲目的になってしまう中学受験を目指す家庭の保護者の方であれば、きっと自分のことを客観的に見るきっかけとなってくれるでしょう。
中学受験のリアルな現実を描いている「二月の勝者」
第1話では、サッカーをがんばらせたい父親と、勉強もがんばりたい息子が登場し、黒木が「才能のない凡人こそ、中学受験をするべき」と言い放ちます。
サッカー選手になれるのはごくわずかだけれど、勉強してコツコツがんばれば、もっと高い確率で中学受験に合格できるというのが、そう言い放った理由でした。
原作にも、縁のない人には全くわからない中学受験の裏側がこまかく描かれています。
まず、驚かされるのは、中学受験にかかる費用です。
一般的に中学受験を目指す子は小学4年生あたりから塾に通い始めるそうです。
作中に登場する桜花ゼミナールはなんと、6年生の一年間だけで、126万9000円が必要になるそうです。
また、中学受験に人気が集まる理由は、中高一貫校が高校からの募集をやめているところが増えているからだといいます。
高校受験でいくらがんばっても、お目当ての中高一貫校には受験することすらできないというわけですね。
また、いわゆる大学入試改革が行われ、これまでの大学入試センター試験が廃止されて共通テストがじっしされるようになりました。
大学入試でもこれまでのマーク式の問題から、真の思考力が問われる記述式問題が重視されるようになってきました。
そんな教育改革に乗り遅れないようにと、小学校のうちからしっかり勉強しておこうという志向か強くなってきたのだといいます。
さらに、高校受験のときには重視される内申書が、中学受験では見られることはなく、泣いても笑っても、受験のときのテストの点数だげで合否が決定するという潔さも中学受験志向を強めている原因ではないかと言われています。
このあたりの背景についても知っておくと、ドラマがより面白くなるかもしれません。
↓子役のキャストも決まったよ!
まとめ
- 二月の勝者のモデル塾は中堅の学習塾桜花ゼミナール
特定のモデルとなった学習塾があるわけではなく、複数の学習塾のあるあるを踏まえて創作された塾 - 二月の勝者に登場する生徒たちが志望校としている中学校の名前は実在の学校名をもじったものが多い
- 二月の勝者に登場する「子どもを合格に導くのは、父親の経済力と母親の狂気」という名言は開成中学校の校長先生がある年の入学式で生徒に贈ったもの
- 原作漫画『二月の勝者』は、中学受験をモチーフに親と子がどのように向き合っていくべきかを描いた作品