富山県知事選挙が10月8日告示10月25日投票の日程で行われます。
富山県知事選挙選挙に立候補している現職県知事の石井隆一氏について経歴や学歴、家族や評判について調べてみました。
今回の富山県知事選挙は保守分裂により保守系候補2人と革新系候補1人が立候補しています。
約60年ぶりの保守分裂選挙であることや、革新系候補が女性であり、これは富山県知事選挙では71年ぶりの女性候補ということも話題になっています。
残念ながら富山県知事5回目の当選に敗れた石井隆一氏は一体どんな人物なのか?
経歴・学歴、家族や評判と共に公約や実績についても探っていきます。
- 新田八朗(無所属)28万5118票 当選
- 石井隆一(無所属)22万2417票
- 川渕映子(無所属)2万5085票
石井隆一の経歴は?
木曜の告示以降、県内各地で出陣式を行い、3日間かけてやっと一回りすることができました。
会場には小さな子どもの姿もあり嬉しく思いました。彼ら彼女らに今よりよい富山県を残せるよう、一生懸命働く所存です。
至らぬ所もありますが、残り期間、精一杯自分の想いを訴えてまいります。
(石井隆一) pic.twitter.com/HwC2hhLlZJ— 石井 たかかず(富山県知事) (@ishii_takakazu5) October 11, 2020
石井隆一氏は1945年12月15日、富山県富山市西町生まれの現在75歳です。
西町は富山市の中心市街地で、石井氏の公式サイトによると「西町の布団屋のせがれ」「石井のあんちゃん」と呼ばれていたと言います。
大学卒業後の1969年、自治省(現在の総務省)に入省し、1991年に静岡県総務部長に就任しました。
- 1994年に自治省財政課長
- 1995年に地方分権推進委員会事務局次長
- 1997年には自治省大臣官房審議官(税務・財政担当)
- 1998年に自治省財政担当審議官 から自治省税務局長
- 2001年に省庁改編に伴い、総務省自治税務局長
- 2002年に総務省消防庁長官と自治・総務官僚
順調に出世を重ねていることがわかります。
また、2003年から2006年まで早稲田大学大学院公共経営研究科において客員教授を務めています。
- 2004年総務省消防庁長官を退官後、市町村職員中央研修所学長を経て
- 2004年11月、それまで富山県知事を6期24年務めた中沖豊氏の後継として富山県知事選挙に無所属で立候補して初当選
その後008年、2012年、2016年の富山県知事選挙で再選され、今回で5選目を目指し立候補しています。
石井氏の過去4期16年の県知事としての実積を以下で紹介します。
400億円の財政構造赤字解消へ財政改革を始め、石井氏が就任した当時にあった400億円の県の財政赤字を解消しました。
富山県の地域経済の活性化のため、若者、女性、熟年の志のある起業家の育成と全国、海外へとチャレンジしていく人を支援をする「とやま起業未来塾」を開設しました。
全県下で全国初のレジ袋無料配布の廃止を打ち出し、全国有料化のモデルとなりました。
石井氏の幅広い人脈を駆使して北陸新幹線の富山県への延伸を実現するとともに、北陸新幹線整備の富山県負担額を600億円以上軽減しました。
子育て家庭の精神的・身体的・経済的負担の軽減を図るとともに、地域における各種保育サービス等の利用を促進するため、保育サービス等の利用券「とやまっ子 子育て応援券」を配付する「とやまっ子子育て支援サービス普及促進事業」を実施しました。
富山県のものづくり産業の更なる発展をめざし、富山県内の企業(産)・大学等(学)・富山県産業技術研究開発センターや富山県新世紀産業機構などの産業支援機関(官)が連携して技術開発などに取り組む富山県ものづくり産業振興の拠点として、富山県ものづくり研究開発センターを開設しました。
富北陸新幹線開業効果を持続・発展させるとともに、外国人旅行者の急増やグローバル化のさらなる進展を見据え「とやま観光未来塾」を開塾しました。
2016年「G7富山環境大臣会合」開催を推進しました。
そして、富山県の人口についても2018年度の県外からの移住者が前年度比24%増の905人と過去最高になったと発表しました。
世帯主の年代は若い層である20代が30.9%、30代が34%を占める。
県では東京に加えて18年に大阪にも移住の相談窓口を設けており、北陸新幹線の敦賀延伸で時間距離が近づく関西でも移住の呼びかけを積極化する。
石井氏は会見で、「東京都内の窓口の人数を増やすといった対策の効果が出た」と話していました。
石井氏は2010年12月、ものづくり産業振興と新産業育成を支援する制度を進めると発表しています。
10年後、20年後を見据え、医薬・バイオ、ロボット、環境・エネルギー、航空機など、今後の成長が見込まれる新たな産業分野への挑戦や参入を積極的に支援していくことも重要として、特に医薬・バイオについては、三百有余年の「くすりの富山」の伝統を活かして、ライフサイエンス分野の国際的な研究開発拠点づくりを推進しており、医薬品生産額を年間1兆円に伸ばすという目標を掲げています。
流石16年県知事を務めただけあって、石井氏の実積はかなり豊富で多岐の分野に及んでいますね。
石井隆一の学歴は?
- 富山大学教育学部附属小学校
- 富山大学教育学部附属中学校
- 富山県立富山中部高等学校
- 1965年東京大学法学部に1969年に卒業
富大附属から富山中部の進学は、相当エリートコースと言われており、富山中部高校の偏差値は71で富山県有数の進学校といえますね。
石井隆一の息子はイケメン?
石井隆一氏の公式サイトによると、石井氏には息子さんが1人います。
息子さんは国家公務員をされていて、フリーアナウンサーの松原しのぶさんのブログによると、石井氏の息子さんの結婚式の司会を務めたそうで「イケメンの新郎」という記述があったことからイケメンだと噂が広がっています。
残念ながら画像を探すことはできませんでした。
石井隆一の妻は大学教授?
石井隆一氏の妻は、石井志保子氏です。
石井志保子氏は、1950年12月25日富山県高岡市生まれの現在70歳です。
1969年に富山県立高岡高等学校卒業後、東京女子大学文理学部数理学科に進学し、1973年同校卒業後、早稲田大学大学院修士課程を経て、1982年東京都立大学大学院理学研究科数学専攻博士課程で単位取得し満期退学しています。
理学博士なんですね。
1988年に九州大学助手となり、その後1989年に東京工業大学助手、1990年同大学理学部助教授、1998年同大学大学院理工学研究科教授、2011年東京大学大学院数理科学研究科教授、2016年東京女子大学特任教授、東京大学名誉教授、2019年清華大学教授と歴任されています。
数学者としての専門は、代数幾何学、特に特異点論です。
1995年には猿橋賞を受賞しています。
猿橋賞とは地球化学者の猿橋勝子によって創設された「女性科学者に明るい未来をの会」から毎年、自然科学分野で顕著な研究業績をおさめた50歳未満の女性科学者に贈られる賞で、石井志保子氏は「代数幾何学における特異点の研究」というテーマで受賞しています。
また2011年には日本数学会代数学賞を受賞しています。
代数学賞は日本数学会代数学分科会の学術賞で、毎年1名から2名が授賞する。
日本数学会は広い意味での代数学に発展に著しく貢献した人に授賞事業を行っていて、石井志保子氏は「特異点とアーク空間の研究」というテーマで受賞しています。
石井隆一氏の妻は間違いなく大学教授でした。
それもかなりの実積を残している数学者ですね。
石井隆一富山県知事としての政策は?
石井隆一氏は5期目の最重要公約として以下の5点を挙げています。
①デジタル革命の推進による東京一極集中の是正、先端技術による力強い産業の育成
医薬品1兆円産業化や移住促進政策などを打ち出しています。
②北陸新幹線の早期大阪延伸と15市町村の均衡ある発展
北陸新幹線大阪延伸の財源確保やJR城端線・氷見線のLRT化の推進、東海北陸自動車道の4車線化、中山間地域の発展などを打ち出しています。
③「雄大な立山黒部」と「美しい富山湾」の世界ブランド化
アルペンルート黒部ルートの開放や立山砂防の世界文化遺産登録などを打ち出しています。
④「働き方改革」と「女性活躍」の実現、全国一の幸福県へ
現在県幸福度全国2位を1位にすることや、高校生1人1台のタブレット体制、日本一安全で安心なまちづくりなどを打ち出しています。
⑤夢・情熱・志で「日本一の人づくり県」に
健康寿命日本一やデジタル革命教育センターの設置などを打ち出しています。
またコロナウイルス対策も最優先課題としており、PCR検査体制の拡充や中小企業への資金繰り支援などを公約しています。
16年間富山県知事をされて実績も残されているので今後の政策にも期待してしまいますね。
石井隆一の富山県知事としての評判は?
石井隆一氏の評判についてネット上では、今回の富山県知事選挙が保守分裂になっていることや5期目への立候補に対する多選批判などのネガティブな反応も多かったです。
その反面、石井氏の実積を評価している声も多く、評判については良いもの悪いものが様々に取り沙汰されています。
石井隆一の現在の年収は?
石井隆一氏の年収ですが富山県の条例によると県知事の月額報酬は1,300,000円となっています。
これに期末手当などが加算されます。
新聞報道によると、石井隆一氏の2019年度の所得は2067万円となっています。
県知事は基本的に他の仕事との兼職ができませんので、若干の講演料などが含まれているとはいえ、知事として受ける報酬が年収のほとんどになります。
高いか安いかは判断が難しいところですが、県知事は特別行政職で決まった休みや勤務時間がなく、365日いつでも働かなくてはならない公人ですのでそれなりの報酬はもらってもいいのではないでしょうか。
仮に仕事が足りないと判断されれば選挙で審判を受けることになりますから。
石井隆一が当選する確率は?
一般的に首長の選挙は現職が有利とされています。
現職は他候補と比較して知名度が高く、支援をする団体や組織も多くなるためです。
石井隆一氏は今回の選挙で保守分裂という状況に立たされています。
今までの4回の選挙では経験していない状況です。
対立候補も十分に組織もあり、知名度もそれなりにあります。
また多選批判や高齢批判もこれまでの選挙以上に大きくなると思われます。
しかし、石井氏側も富山市以外の県内市町村長や富山県選出の国会議員、自民党県連・公明党県連や連合富山、国民民主党県連なども支援に回っていて、組織的には十分当選を果たすことが出来ると考えます。
今回の富山県知事選挙はかつてないほどの激戦になっていますので、誰が当選するかは予断を許さない状況といえます。
富山県知事に当選したのはこちら
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まとめ
- 石井隆一は75歳、今回5期目を目指して富山県知事選挙に立候補している
- 石井隆一は富山市出身で東京大学を卒業後、旧自治省に入省しエリートコースを進んできた
- 石井隆一は消防庁長官を退官後、前知事の後継として富山県知事選挙に立候補して初当選を果たし、その後順調に4選
- 石井隆一には妻と息子1人がおり、妻は石井志保子、数学者で大学教授も務めている。息子は国家公務員を務めている
- 石井隆一は今回の富山県知事選挙で保守分裂という今までにない状況におかれ、過去の選挙と違い激戦を強いられている